施工事例・熊本市南区
地震で傷んだ瓦屋根を
ガルバリウム鋼板に葺き替え
直すか替えるかの目安瓦と金属屋根の重さ工事の流れよくある質問
地震で棟が崩れた瓦屋根を、軽い金属の屋根(ガルバリウム鋼板)に葺き替えた熊本市南区城南町の事例です。瓦をすべて外して新しい屋根にするまで、工期は5日でした。
瓦(屋根土なし)をガルバリウム鋼板に替えると、法令の数字では屋根1㎡あたり約45kg軽くなり、この家の瓦屋根(約74㎡)では約3トン軽くなる計算です。
瓦を直すか、屋根ごと替えるか。株式会社MITSUTOMI TEC(ミツトミテック)がこの家で葺き替えを選んだ理由と、工事の流れを写真で紹介します。
✓ この記事の監修
富永 展光
株式会社MITSUTOMI TEC 代表取締役
このページの内容
すぐに相談したい方は、お電話(0964-41-2232)か、お問い合わせフォームからどうぞ。現地調査とお見積もりは無料です。
01工事前の屋根の状態
令和8年熊本地震のあと、屋根のいちばん高いところの瓦(棟瓦)が崩れ、まわりの瓦も大きくずれていました。
この家には、瓦の屋根(約74㎡)と、薄い板状の屋根材(スレート)の屋根があります。今回葺き替えたのは、瓦の屋根の部分です。ブルーシートや完成後の写真の手前に写っているスレートの屋根は、工事に入っていません。
工事前に雨漏りはありませんでした。ただ、崩れた瓦のすき間から雨水が入らないよう、まず崩れた瓦を取り除き、屋根をブルーシートで覆いました。
この家では、応急修理制度などの支援制度を使いました。制度の内容と申し込みの順番は「熊本地震で屋根瓦がずれた・崩れたら」で説明しています。
02瓦を直すか、葺き替えるかの目安
ミツトミテックでは、次のような目安でご提案しています。
| 屋根の状態・ご希望 | ご提案の目安 |
|---|---|
| 棟瓦だけが崩れた・ずれた | 棟を積み直して直すことが多い |
| 平瓦が屋根全体でずれている・割れている | 葺き替えも考える |
| 瓦の下の下地が傷んでいる | 葺き替えも考える |
| これからの地震に備えて屋根を軽くしたい | 葺き替えをお勧めする |
「熊本地震で屋根瓦がずれた・崩れたら」で紹介した屋根の修理6件は、どれも棟瓦の被害で、棟の積み直しで直しました。この家は、棟だけでなく屋根全体の瓦が大きくずれていたため、葺き替えを選びました。
03瓦を直さず、ガルバリウム鋼板に葺き替えた理由
葺き替えを選んだ理由は、次の2つです。
- 被害が大きく、瓦を直すより屋根ごと替えるほうが合っていた
- 屋根を軽くして、これからの地震に備えるため
ガルバリウム鋼板は、アルミと亜鉛のめっきをした鉄の板です。代表取締役の富永展光は、こう話しています。
「瓦は屋根の重さがかなり重くなるので、災害の多い九州ではガルバ(ガルバリウム鋼板)等軽い材料のほうがいいと思う。金額的にも、瓦よりガルバの方が安くなります。今回の地震で、もう瓦は嫌と言う人がかなり多いです。」
ここで比べているのは、屋根全体をやり直す場合に、新しい屋根材を瓦にするかガルバリウム鋼板にするかです。棟だけを直す修理と比べれば、葺き替えのほうが費用はかかります。
直すか替えるか分からない場合は、地上から撮った屋根の写真や罹災証明書の区分を教えていただければ、両方の場合をご説明します(電話 0964-41-2232/お問い合わせフォーム)。
04瓦と金属屋根の重さの違い
建物の重さの計算に使う法令の数字では、屋根1㎡あたりの重さは次のとおりです。
| 屋根 | 1㎡あたりの重さ |
|---|---|
| 瓦ぶき(屋根土なし) | 640 N(約65kg) |
| 瓦ぶき(屋根土あり) | 980 N(約100kg) |
| 薄い鉄板ぶき | 200 N(約20kg) |
出典:建築基準法施行令 第84条(固定荷重)。下地とたるきを含む値。kg は 1kg=約9.8N で換算
この家の瓦屋根は約74㎡でした。屋根土のない瓦で計算しても、薄い鉄板の屋根にすると、屋根だけで3トンほど軽くなる計算です(約65kg−約20kg=約45kg ×74㎡)。
国土交通省の資料では、木造住宅に必要な壁の量は、地震のときに建物が負担する重さから計算し、その重さには屋根の重さも入るとされています。屋根が軽くなれば、その分、地震のときに建物にかかる力も小さくなります。
出典:国土交通省「木造建築物における省エネ化等による建築物の重量化に対応するための必要な壁量等の基準に関する補足資料」(令和6年7月8日)
ただし、屋根を軽くするだけで家の耐震性が決まるわけではありません。壁の量や配置なども関わります。
05葺き替え工事の流れ
工期は5日でした。葺き替えの費用は、足場、瓦の撤去と処分、下地、防水シート、屋根材、棟や軒先の金物、雨どいの合計で決まります(この家の見積書の項目)。見積書に書いた主な工程を、写真とあわせて紹介します。
STEP1
足場を組む
屋根に上り下りするための足場を組みます。
STEP2
瓦を撤去する
瓦をすべて外して処分します(約74㎡)。瓦を外したあとの下地の板は、傷みが少ない状態でした。
STEP3
防水シートを敷く
屋根材の下で雨水を止めるシート(改質アスファルトルーフィング)を、屋根全体に敷きます。
STEP4
ガルバリウム鋼板を張る(瓦棒葺き)
瓦棒葺きは、継ぎ目(瓦棒)が屋根の流れに沿って縦に通る金属屋根の張り方です。軒先には、雨水を切るための部材(唐草)を取り付けます。
STEP5
棟と、外壁とのつなぎ目を納める
屋根のてっぺん(棟)に金属の部材をかぶせます。屋根が外壁にぶつかる部分には、雨水が入らないよう板金(雨切り)を取り付けます。
STEP6
雨どいを新しくする
軒先の雨どい(軒樋)、縦の雨どい(竪樋)、つなぎの部材も新しくしました。
瓦棒葺きの説明は日本金属屋根協会「瓦棒ぶき」、唐草の説明は日本金属屋根協会の用語集による
06完成した屋根
07金属屋根にするときに知っておきたいこと
ガルバリウム鋼板は、めっきをしただけの鉄の板(亜鉛鉄板)と比べ、さびに強いとされています。製造元の日本製鉄は、耐久性を亜鉛鉄板の3〜6倍としています。
一方で、さびない材料ではありません。日本金属屋根協会は、塗装した金属屋根は塗り直すと長く使えるとし、表面のふくれ・はがれや、白いさび・赤いさびが出たら塗り直しを勧めています。触ると白い粉が付く状態(チョーキング)は、塗り直しの時期が近いしるしとしています。
海の近くなど、塩分を含む風が当たる場所では、材料の選び方にも注意が要るとされています。
また、金属屋根にすると、雨の音や夏の暑さについてお客様からたまにご質問をいただきます。気になる方は、工事の前にご相談ください。
出典:日本金属屋根協会「金属屋根の維持管理」、同「金属屋根の設計に際して」
08よくある質問
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「直すか、替えるか分からない」
という段階でも、大丈夫です
瓦の被害の範囲と、瓦の下の状態を確かめてから、
瓦を直す場合と葺き替える場合の違いをご説明します。
まだ工事を決めていなくても、お気軽にご相談ください。
罹災証明書や、地上から撮った屋根の写真があれば、ご相談のときにお知らせください。屋根に登って撮る必要はありません。
現地調査・お見積もりは無料です。熊本県内に対応しています。
10あわせて読みたい情報
運営:株式会社MITSUTOMI TEC(熊本県熊本市南区城南町阿高719-2/熊本県知事許可(般‐8)第20742号)
監修:富永展光(株式会社MITSUTOMI TEC 代表取締役)
最終更新日:2026年10月30日










